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『金刀比羅宮書院の美 応挙・若冲/岸岱』@東京藝術大学大学美術館を観る [アート]

台風が過ぎ去った小雨の午後、上野で先週から始まった『金比羅宮書院の美 応挙・若冲/岸岱』展を友人と観て来ました。この展覧会は香川県琴平町にある「こんぴらさん」の名で親しまれている金刀比羅宮の表書院・奥書院を飾る襖絵約130点を可能な限り上野の展示室に再現した物で、これほどこれらの襖絵が大規模に境内の外で公開されるのは初めてとの事。実は3年前に金刀比羅宮の奥書院にある若冲の『花丸図』が125年振り(ほとんど初公開ですよね)に御開帳になった時にはえっちらおっちら金刀比羅宮迄行って延々列に並んで大混雑の中、薄暗〜い奥書院で絵から約3mくらい離れた所から坊さんに「絵の前で立ち止まらないで下さい!」と叱責されながら慌ただしく鑑賞、その時に予備も兼ねて2枚入手した花丸図のポスターと共に今日迄寝起きして来ました。よもや金刀比羅宮以外でこれがリアルに観れる日が来るとは、、。(涙&喜)

追記:ソネブロさんでブログで交流させて頂いているpistacciさんの『金比羅宮書院の美』の記事中にチラリご紹介頂きました。是非飛んでみて下さい。

台風一過の曇天の下の藝大美術館内は、流石にあまり混んでなくて快適に観れました。襖絵は応挙や若冲の重文の作品や岸岱の作品は襖と同寸に合わせたガラスの枠に入っていて間近で観る事が出来る上に、実際金刀比羅宮にある襖絵があるのと同じ様に配置してあり、そのプレゼンテーションには恐れ入りました。壁に直接絵が貼ってあって移動出来なかった部分は全てキャノンのインクジェットプリントの複製が貼られていました。これらの複製はとても精緻でリアルで日本の複製技術は素晴らしいけれど、反面こうして実物の絵と隣り合わせて観るとやはり全く別物だなとも思いました。

円山応挙の虎の襖「遊虎図」が何ともキュート♪会場にあったVTRの説明では、この頃は虎が日本には居なかったので虎の毛皮と猫をモデルに描いたそうですが、何だか大きい猫みたいで全然怖く有りません。金箔バックに大量の蝶が乱れ飛んでいる絵の岸岱は応挙や若冲より一世代後の画家の様ですが、やっぱりこの二人の影響を受けてるな〜と感じました。でも空間の使い方がよりモダンな感じ。真打ちの若冲の「花丸図」はやはり素晴らしかったです!金箔張りの襖四方に約200点もの花々が描かれていて、その間の取り方は日本画の感性と言うよりもヨーロッパの宗教画的なてんこ盛り的ゴージャスさが感じられる様な。宗教的高揚感が高まる様に作ってあって、若冲の仏教への想いが伝わってくる感じです。一つ一つの植物の描き方が丁寧で優しくて愛が溢れてて素敵です。でも5〜6月に開催された相国寺の若冲展の学芸員の村田さんがおしゃってた通り、これらの植物の葉っぱにいっぱい虫食いや枯れてる跡が描かれているのに改めて気づきました。これは栄枯盛衰を表しているらしいです。やはりポスターになっていた部分が一番奇麗に絵具が残っていて良く描けている感じがしました。(会場では左から2枚目の襖絵)じっくりかぶりつきで観られて幸せでした♪邨田丹陵と言うもう少し後世の画家の『富士巻狩図』も面白かったです。最初の襖では馬上の狩人達も獲物の鹿達も小さく遠景に居る感じなのですが、ぐるりと襖を見渡して最後迄行き着くと狩人も馬も大きく描かれていて、時間の経過と奥行きを表そうとしたのかなと思いました。

地下の第2展示室はもう少しフォークアート調の巨大な絵馬や奉納された船の模型等が飾られていました。(月岡芳年の絵馬もあったらしいですね!)金刀比羅宮ではもっとファンキーな奉納品、例えば「人魚のミイラ」等もありちょっと秘宝館チック!と思いましたが(笑)今回上野へは来ていませんでした。あと高橋由一館と言うのもあって彼の作品が結構色々展示されていましたが、これも来ていませんでした。『金刀比羅宮書院の美』は9月9日迄、地下の展示室では『歌川広重』展も同時開催中。


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コメント 18

かよりん

台風は大丈夫でしたか?今日は地震もありましたし・・・。

こんな展覧会もあるのですね。「こんぴらさん」にはいつ行けるか分からないので、この展覧会に行ってみたいなと思いました。
by かよりん (2007-07-16 18:24) 

kurohani

コメント&nice!ありがとうございます♪台風関東は意外にそんな酷く無かった感じがしましたが。でも地震には驚きました!かなり揺れましたよね。新潟の方心配です。

この展覧会は面白いですよ♪花丸図は普段金刀比羅さんに行っても未公開なので、この後金刀比羅宮、三重県美術館、フランスのギメ美術館と巡回する様ですが、関東圏ではこの展覧会が多分ラストチャンスかもしれません。
by kurohani (2007-07-17 10:08) 

pistacci

春に相国寺までいってしまおうか、と思っていたのですが、上野で見られるとは!・・・こんどこそは、とは、思うのですが、見にいけるかなぁ。
でも、ご紹介してくださってありがとうございます。
先日、六本木に行こう、と、電車に乗ったときには、最終日繰上げ閉館時刻になってしまっていて、行けませんでした。・・・残念です。
by pistacci (2007-07-18 09:55) 

kurohani

pistacciさん
春の相国寺、期間三週間と短かったですものね。今回出ているのは金刀比羅宮所蔵の襖絵がメインで、相国寺でやった皇室所蔵の『動植綵絵』&相国寺所蔵の『釈迦三尊像』とは別物ですが、こんな間近に『花丸図』が観れるのはこれが最後かも?(普段は金刀比羅宮に行っても未公開です)9月迄ですので是非♪

六本木、最終日随分時間繰り上げになっていましたものね。わざわざ行こうとして下さったのにすいません&ありがとうございますm(_ _)mもう少ししたら作品アップしますので、お時間あったら見てみて下さいね。
by kurohani (2007-07-18 14:25) 

pistacci

kurohaniさん!!
行ってきました、おかげさまで☆
これまでの記事をみて、あれこれ行きたいのが一杯あったのだけれど、
やっと、行けました。いずれ、記事にアップしたら、リンクさせてくださいね。
by pistacci (2007-07-22 02:23) 

kurohani

pistacciさん
早速行かれたのですね♪記事を楽しみにしております!リンク是非お願いしますね〜。その時はこちらからもリンクさせて下さい。
by kurohani (2007-07-22 12:26) 

kurohani

イリスさん
nice!ありがとうございました♪
by kurohani (2007-07-22 12:26) 

katsura

琴平は恩師の故郷なので、いつか行きたいと思っていましたが、金毘羅さんがそんなすごいとことは知りませんでした。

芸大の美術館、わりと好きです。いろんな企画をやりますが、ちょっととりとめない気も時にはして・・・(笑)。
by katsura (2007-07-22 23:52) 

pistacci

kurohaniさま
リンクとTBさせていただきました。よろしくお願いします♪
by pistacci (2007-07-23 19:41) 

kurohani

pistacciさん
リンク&TBありがとうございます♪私もTB&リンクさせて頂きました。
by kurohani (2007-07-24 00:56) 

ミカエラ

kurohaniさん、こんにちは♪
またまた、渋い、素晴らしい展覧会をご覧になったのですね~。

>>これらの複製はとても精緻でリアルで日本の複製技術は素晴らしいけれど、反面こうして実物の絵と隣り合わせて観るとやはり全く別物だなとも思いました
↑なるほど、画集を眺めているだではなく、
やはり本物を観るべきということですね。
なかなか複製と比べる機会はないですから、
とても貴重な体験をされましたね^^

>>この頃は虎が日本には居なかったので虎の毛皮と猫をモデルに描いたそうですが、何だか大きい猫みたいで全然怖く有りません。
↑私も若冲のブライス・コレクションの時にそれを知りました。
眼が異様に大きいのは、くり貫いた部分が大きいせいでしょうかねぇ(;^^)
しかし、そのおかげで図らずもデフォルメされて、
芸術性が高まったように思いますから、よかったかなと思います。
by ミカエラ (2007-07-24 18:51) 

kurohani

ミカエラさん
コメント&nice!ありがとうございます♪国立西洋美術館でもこの夏、確かモネの絵をZeroxが拡大複製して展示するとの話を聞きました。でもやはり複製と本物は全く別ものだと思いますね。

>眼が異様に大きいのは、くり貫いた部分が大きいせいでしょうかねぇ(;^^)
そう言う事かもしれません!皆お目目パッチリですよね。勘違いって良い芸術を作る事が多々ある気がします。
by kurohani (2007-07-26 01:27) 

pistacci

追記、ありがとうございます~_(._.)_

猫をモデルに描いたのはわかるのですが、虎の耳ってもすこし、立ってましたよね?猫の耳だとしても、耳が小さいような気がします。
まぁ、そのほうが可愛くていいのですけど^^;;
by pistacci (2007-07-27 23:17) 

kurohani

muu+さん
初めまして、nice!ありがとうございました♪
by kurohani (2007-07-31 00:02) 

kurohani

pistacciさん
こちらこそありがとうございました♪ pistacciさんからのリンクのおかげでアクセス多いです(笑)確かに虎の耳全部小さくへたってましたね。私が思うに、これは毛皮から想像を膨らませたのでは?と思うのですが。
by kurohani (2007-07-31 00:32) 

pistacci

ぃやぃや、アクセスに貢献できるほどでは~~^^;;
なるほどー毛皮から想像、かも、ですね。
ぼーっとしてた私は、へぇ~虎がいたのかーと、思ってみてました。
一休さんの話にも、虎が出てきたし。(笑)
by pistacci (2007-07-31 23:06) 

kurohani

katsuraさん
コメントありがとうございます♪一回お返事書いたのにうっかり消してしまった様なのでもう一回書きます。琴平が恩師の方の故郷なんて素敵です!金刀毘羅宮、重文からフォークアート迄、その落差が凄かったです。饂飩三昧しました。

芸大美術館はこれで2回目だったのですが、企画とりとめないですか?
by kurohani (2007-08-01 10:37) 

kurohani

pistacciさん
再度コメありがとうございます♪そう言えば一休さんの話にも虎出て来ましたよね〜。
by kurohani (2007-08-01 10:38) 

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